飛騨産漆の再生

飛騨では、(おそらく縄文からで間違いないと思いますが)少なくとも古墳時代には漆を使っていたことが確認されています。ところが、2021年には300本が自生するのみ、それらも漆掻きが終わった後、ひこばえの成長を促すために伐採されました。古の時代から飛騨に当り前にあった地産漆を使う暮らしの姿は今はありません。 

このような状況に危機を感じた有志が集まり、2022年春に「飛騨漆の森プロジェクト」として地産漆の再生を願い、600本の植樹を15年間続けることを目標とした活動がはじまりました。 

漆は15年かけて成長し、漆液を採取したあと伐採して、その切り株から新しく出た芽(ひこばえ)がまた15年かけて成長する循環型の森を形成します。人の手入れがないと漆液が出ないので手間がかかりますが、人が入るということは里山保全にも繋がり、それこそが自然と人とが共生する在り方だと考えています。 

自然環境を少しでも保護するために今できること、そして豊かな営みを築くために、地域と連携して取組む。風光ルは、森と人とを繋ぐ場所となれるよう「飛騨漆の森プロジェクト」の事務局としてこの活動に参加しています。 

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